そばじまクリニックでは、膝の痛みや変形性膝関節症に対して、手術だけに頼らない新しい治療の可能性を追求しています。
このたび、当院の研究チームが行ってきたスフェロイド脂肪由来幹細胞を用いた膝関節内治療に関する研究成果が、国際医学誌 Osteoarthritis and Cartilage Open に掲載されました。
この研究は、膝の再生医療をより安全に、より質の高い形で提供していくための重要な一歩です。
脂肪由来幹細胞とは、ご自身の脂肪組織から取り出すことができる細胞です。
当院では、この細胞を単にバラバラの状態で用いるのではなく、小さな立体的な細胞のかたまり=スフェロイドとして整えます。スフェロイドにすることで、細胞同士がより自然に接し合い、関節の中で働きやすい状態になる可能性があります。
このような「細胞の形」まで考えた治療設計は、これからの整形外科再生医療において重要なテーマの一つです。
今回の論文では、まず大型動物であるミニブタを用いて安全性を確認し、その後、膝関節症の患者さん5名に対して、同じ考え方に基づく治療を行いました。
その結果、今回の5名では、治療に関連すると判断される重篤な有害事象は認められませんでした。また、関節内注射後に問題となることがある強い腫れや痛み、感染、関節内出血も認められませんでした。
今回の研究は、あくまで安全性の確認を主な目的とした初期研究です。
そのため「すべての方で痛みが改善する」と結論づけるものではありません。一方で、痛みや膝の機能については、改善傾向を示した方もいました。特に、5名中2名では、52週まで持続的な改善傾向がみられました。ただし、反応には個人差があります。
早い段階では改善しても、その後に一部戻る方もいました。こうした個人差を正しく理解し、今後さらに研究を進めていくことが大切だと考えています。
そばじまクリニックでは、再生医療を「ただ新しい治療」として提供するのではなく、安全性、品質管理、科学的検証を重視しています。
当院には細胞を取り扱うための細胞加工施設があり、治療に用いる細胞は、無菌性、エンドトキシン、マイコプラズマ、細胞の生存率などを確認したうえで使用します。
また、当院では1.5T MRIを用いた画像評価や、整形外科専門医による診察を組み合わせ、患者さん一人ひとりの膝の状態を確認しながら治療方針を検討します。
次のような方は、一度ご相談いただく価値があります。
ただし、すべての方に適応できる治療ではありません。
膝の変形の程度、炎症の状態、半月板や軟骨の状態、全身状態、既往歴などを確認したうえで、治療の適応を慎重に判断します。
この治療は、膝の痛みや機能低下に対する新しい選択肢として期待されています。
特に、手術をすぐには考えていない方や、これまでの保存療法で十分な効果が得られなかった方にとって、再生医療は今後さらに重要な治療領域になると考えています。
一方で、今回の研究は5名を対象とした初期安全性研究です。治療効果を最終的に証明するには、より多くの患者さんを対象とした比較試験が必要です。
当院では、研究結果を過大に表現するのではなく、科学的根拠に基づき、患者さんにとって納得できる治療選択を一緒に考えることを大切にしています。
膝の痛みは、日常生活の質を大きく下げます。歩く、階段を上る、スポーツを続ける、旅行に行く、仕事をする。そのどれもが、膝の状態に左右されます。
そばじまクリニックでは、一般整形外科診療、スポーツ整形外科、MRI画像評価、リハビリテーション、PRP治療、幹細胞治療などを組み合わせ、患者さんの状態に合わせた治療方針をご提案しています。
そのような方は、ぜひ一度ご相談ください。
現在の膝の状態を丁寧に評価し、再生医療が選択肢になり得るかどうかを一緒に検討します。